遊具エリアは順次改修工事を行っています。現在使用できる遊具は以下のリンクよりご確認ください(2023年4月7日更新)。
https://moerenumapark.jp/pdf/restoration.pdf
「大人の世界ではなく、背丈90cmの人間が走り回る世界です。僕が創造したものを子どもに発見してもらいたい。原始、人がそうしたように子どもにも直接向き合ってもらいたいのです。」
―イサム・ノグチ(1988)
約1,600本のサクラが植樹されているサクラの森。その中に、隠されるように7つの遊具エリアがあります。設置している遊具はすべてイサム・ノグチがデザインしたものです。
森の中のカラフルな遊具は126基あり、子どもたちの色彩や空間、形に対する感覚を刺激するデザインです。目に見えるもの全てを遊びにすることができる子どもたちが、冒険心や好奇心を持ってチャレンジできる世界が広がっています。
制作年:1982-1995年
敷地面積:134,000㎡(遊具エリアA-G含む)
樹 種:エゾヤマザクラ、カスミザクラ、チシマザクラ他
遊 具:126基
ゆるやかにカーブする形状を持つ遊具。下水管の曲管を繋げて作られています。ノグチが遺した模型を基にしてモエレ沼公園ではじめて実現させたもので、サクラの森には色違いが3基設置されています。同じ形態を彫刻から家具、照明などに翻案して作品とするのはノグチの特徴の1つですが、これも同素材による類似した形状の大型作品《スカイゲート》(ホノルル、1977)があります。一見どうやって遊んで良いか迷う形状ですが、くぐったりのぼったり、触れるうちにおもしろさがわかってくる―それがノグチの遊具の特徴のひとつだと言えるでしょう。
※老朽化のため、現在、ご利用いただけません。
4面に丸い穴が空いた8面体を1基とした遊具。サクラの森では5基をピラミッド状に積み上げて設置しています。穴をくぐり抜けたり、登ったり、中から外を眺めることもできます。穴という要素は、ノグチの作品の中で重要な意味を持っています。狭い空間から外を見て、天を覗く。遊びと芸術とが繋がる瞬間が、そこには用意されています。
※オクテトラは2018年9月に起きた地震の被害により、2022年に改修した一基を除き、現在、ご利用いただけません。
円錐型のすべり台で、頂上から3方向へ滑り降りることが出来ます。滑る面と階段は擬石、本体は地盤沈下を防ぐためEPS(ビーズ法ポリスチレンフォーム)で出来ています。「滑ることが出来る山」というのは実現されなかったプロジェクト、《リバーサイド・ドライブ・パーク・プレイグラウンド》(ルイス・カーン、イサム・ノグチ、1961-66)の模型に何度も出てきたモチーフです。登っては滑るのを繰り返し行うことで、ノグチの彫刻の魅力を自然と身体で感じることができます。