AKARI reflection | ひかりの連鎖
イサム・ノグチのマスターピースとして知られる照明器具《AKARI》。
1950年代に岐阜の伝統産業である提灯と出合って生まれたAKARIは、
その優しい光とモダンなデザインで、現在も多くの人々に愛されています。
本展では、会期を3期に分け、ガラスという素材の本質を探求し作品化する高臣大介、水と光のインスタレーション作品を手がけ続けている佐々木秀明、日常のささやかな光をテーマにした作品を作る今村育子が、それぞれイサム・ノグチのAKARIとともに展示を行います。
AKARIと各作家の協奏から生み出されるあたたかい光の空間を、どうぞお楽しみください。
上段左から 高臣大介《雪とgla_gla》2009/ 佐々木秀明《雫を聴く》2015/ 今村育子《遠くの光》2015 高臣大介 個展風景 2013/ 佐々木秀明《雫を聴く》2013/ 今村育子《光の演習》2014
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○参加作家
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高臣 大介 TAKATOMI Daisuke 1973年千葉県生まれ。2000年東京ガラス工芸研究所研究科修了。2002年より洞爺湖町月浦を拠点として活動するガラス作家。宙吹きの方法で作られたガラスの美術作品を中心に制作活動を行っている。glass cafe gla_gla主宰。 こ れまで参加した主なグループ展は「JR Tower Art Planets 2015 楽しい現代美術入門3 越境する「手わざ」たち―アートと工芸のはざまから」プラニスホール(札幌/2015)、「質感覚―Sensitivity to Texture」札幌大通地下ギャラリー500m美術館(札幌/2013)、「冬のワンダー☆ミュージアム2014 アートにハート」北海道立近代美術館(札幌/2013)、「SNOWSCAPE MOERE」モエレ沼公園(札幌/2011、09、08、06)などがある。また主な個展に、クラークギャラリー+SHIFT(札幌/2015)、テンポ ラリースペース(札幌/2006より毎年)がある。2012年には映画『しあわせのパン』(大泉洋、原田知世主演)に作品提供、2013年にはサッポロク ラシックのCMで作品が使用された。 http://www.mimizu.net/gla_gla/ |
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佐々木 秀明 SASAKI Hideaki 1958年東京都生まれ。札幌市在住。筑波大学芸術専門学群総合造形コース卒業。 1994年より水と光を使ったインスタレーション作品《雫を聴く》シリーズを発表している。 こ れまで参加した主なグループ展は「札幌美術展 アクア-ライン」札幌芸術の森美術館(2013)、「水と土の芸術祭」(新潟/2012)、「北の彫刻展 2008 -心の中の自由な世界」本郷新記念札幌彫刻美術館(2008)、「ルレオ・アート・ビエンナーレ」(スウェーデン/2004冬、2003夏)、「北方都市 会議IN青森-AIR/北方都市美術展」国際芸術センター青森(2002)他多数。また主な個展に、CAI02(札幌/2015)、ギャラリー門馬 ANNEX(札幌/2014)、茶廊法邑(札幌/2013)、「ガラスのピラミッド開館10周年記念展 Droplets Garden」モエレ沼公園雪倉庫(札幌/ 2013)、「共振芸術空間2011 佐々木秀明展+アート5〈雫を聴く〉5週間」釧路芸術館(2011)、ギャラリー・ノール・エスト(フランス/1998、95、91)、ラ・カメラ(東京 /1995、94)などがある。平成25年度札幌文化奨励賞受賞。 |
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今村 育子 IMAMURA Ikuko 1978年札幌市生まれ。札幌市在住。日常の中にある些細な光景をモチーフにインスタレーション作品などを制作。訪れる者は一筋のほのかな明かり、かすかな音、影や気配など、仕掛けられた要素によって五感が揺さぶられ、遠い記憶や感情が呼び起こされる。 こ れまで参加した主なグループ展は「とおいおと」ギャラリー門馬(札幌/2015)、「札幌国際芸術祭2014」札幌大通地下ギャラリー500m美術館 (2014)、「奔別アートプロジェクト」旧住友奔別炭鉱・選炭施設内・石炭積み出しホッパー(三笠/2013、2012)、「日常の冒険」札幌大通地下 ギャラリー500m美術館(2012)、「Living Art」札幌芸術の森美術館(2011)、「雪国の華 -N40°以北の日本の作家達-」上海莫干山路50号(2009)、「札幌美術展2007札幌を彩る作家たち[街の想い出 私の記憶]」札幌市民ギャラ リー(2007)、「FIX・MIX・MAX! 現代アートのフロントライン」北海道立近代美術館(札幌/ 2006)など。その他「JR ARTBOX 2014」優秀賞受賞、財団法人さっぽろ産業振興財団 インタークロス・クリエイティブ・センター +特定非営利活動法人S-AIR創造拠点交流事業 「S-AIRアワード」によりメキシコ滞在(2006)など。 |
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イサム・ノグチ Isamu NOGUCHI 1904年ロサンゼルス生まれ、1988年ニューヨークで没。 英 文学者で詩人の野口米次郎と、作家レオニー・ギルモアとの間に生まれ、少年期を日本で過ごす。渡米して彫刻家を志したのち、アジア・ヨーロッパを旅して学 び、パリでは彫刻家ブランクーシの助手をつとめた。ニューヨークに居を定めてからは、肖像彫刻、舞台美術制作を経て、環境彫刻やランドスケープ・デザイン にまで及ぶ、幅広い活動を開始。戦後は自身のルーツである日本でも陶芸彫刻や、和紙を使った《AKARI》のデザインを行うなど、世界中で創作活動を行っ た。 最晩年の1988年にはモエレ沼公園のマスタープランを策定。その後、同年12月にニューヨークにて永眠。ノグチが亡くなった後もその遺志は 継がれ、1992年には札幌市大通公園に《ブラック・スライド・マントラ》を設置、2005年には遺作であるモエレ沼公園がグランドオープンした。 |
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○関連プログラム