モエレ沼公園ではImaginary Landscapesシリーズ第7弾として、広島・香港を拠点として活躍するアーティスト長坂有希の個展「Living with Otherness」を開催いたします。
本展では長坂が2020年より調査を続けている北海道の生態系をテーマとした新作を発表します。特有の地質的、気象的要素と多種の生物が密接に絡まり合い、共存・共生することで織りなされる北海道の生態系。長坂は調査をするなかで出会ったミズナラの巨木や、アカエゾマツ、火山、湖とメム、風と霧といった、この土地を形成しているシンボリックな要素に接近し、観察し、想像を通してそれらの持つ世界観を自身の中に宿し、それを作品世界へと反映させていきます。人間ではないものたちによる群像劇である本作品は、複数の映像、サウンド、声のインスタレーションで構成されます。目と耳と肌、そしてそのあわいのなかで、言葉を超えた物語が立ち現れます。
私たちは同時代を生きる他者やその他の存在との間にある差異を感じながらも、彼ら・それらが持つ時間の尺度や世界観について、どこまで想像をひろげることができるでしょうか。私たちが自然や世界との新たな繋がりを築く、またはすでにある繋がりに気付く、はじまりの一歩となることを願って本展を開催いたします。
|作家プロフィール
長坂有希 Aki NAGASAKA
アーティスト。 香港城市大学クリエイティブ・メディア学科博士課程研究員、 広島市立大学芸術学部講師。個人的な出会いや協働を通して、さまざまな人間や生き物、ものが守り続けてきた物語や歴史、知恵や技術を学ぶことに関心を持っている。その活動から得たものー周縁のものたちの声や世界観、うまく機能していないように見える社会的、政治的、環境・生態学的構造への疑問―をストーリーテリングの手法を用いて表現し、個人の日々の思考や行動のレベルからどのような変化をもたらすことができるかを考えている。
|参考作品
関連プログラム
|ギャラリートーク1
日時:2024年7月20日[土曜日]14時00分-15時30分
出演:長坂有希(本展出品作家)、服部浩之(キュレーター、東京藝術大学大学院准教授、国際芸術センター青森館長)
参加費:無料
会場:ガラスのピラミッド3Fイサム・ノグチギャラリー ※当日会場へお集まりください
|ギャラリートーク2
日時:2024年8月25日[日曜日]14時00分-15時30分
出演:長坂有希(本展出品作家)、山口未花子(動物人類学者、北海道大学文学部教授)
参加費:無料
会場:展覧会場内
※当日会場へお集まりください
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|チラシ
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2024年7月20日[土曜日]-8月25日[日曜日]