モエレ沼公園を舞台に、新たな風景を紡ぎ出す現代作家によるシリーズ展「イマジナリー・ランドスケープ」の第5弾として、北海道を拠点に活躍する彫刻家 藤沢レオの個展を開催します。
本展では、2014年以来藤沢が取り組んできた「場の彫刻」シリーズより《柱の研究》の新作インスタレーションを紹介します。展覧会のテーマともなっている「柱」について、人類が文化的な生活を手にする、そのはじまりを想起させる特別な存在として捉えていると藤沢は言います。この象徴的なモチーフがイマジネーションの扉を開く鍵となり、過去と現在の人類の物語を接続させていきます。
手を動かし、鉄や木などの素材と誠実に向き合うことで、「生きる」とはどういうことなのか追及してきた藤沢。普遍的なその問いが、夏の緑あふれる公園を舞台に、何本もの輝く柱へと姿を変え、空へと伸びていく。その空間を歩き、体感することで、困難な時代のさなかであっても、日々を生きることそのものの喜びに触れていただけることでしょう。
|作家プロフィール
藤沢レオ Leo Fujisawa
1974年虻田郡洞爺湖町生まれ。1997年道都大学美術学部デザイン学科卒業。鉄や木、繊維などを素材に、工芸、彫刻、インスタレーション、舞台美術等ジャンルを横断しつつ、自身の死生観をもとに、種子をモチーフにした鉄彫刻作品「パサージュ」をはじめ、 日常に隠れた重要な要素を可視化する糸の集合による彫刻「不在の存在」、身近な幸福を見つめ直す鉄線による彫刻「静かな日」、そして近年は人類の足跡を辿る生存の起源や場の発生について思索する「場の彫刻」に取り組む。
参加した主な展覧会に「北海道百年記念塔展 井口健と塔を下から組む」(市立小樽文学館/小樽市、2020年)、個展 「きのうと違う島」 (洞爺湖芸術館/洞爺湖町、2020年)、「樽前arty 2019:芸術祭のしまい方」(樽前小学校/苫小牧市、2019年)、個展 「Still Living」(苫小牧市美術博物館/苫小牧市、2018年)、個展 「N.E.blood21 vol.58」(リアス・アーク美術館 / 宮城県気仙沼市、2016年)、「思考するアート展 コトバノカタチ」(北海道立帯広美術館/帯広市、2015年)がある。
またアートを媒体として社会との積極的な関わりを続ける「NPO法人樽前arty +」のディレクターも務め、美術展企画やワークショップ、レクチャーも行っている。
|これまでの作品
「藤沢レオ きのうと違う川」展 会場風景 茶廊法邑、札幌市 2019 撮影:山岸靖司
《場の彫刻Ⅶ》2018 撮影:山岸靖司
|チラシ
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|インタビュー
2021年7月22日[木曜日]-8月29日[日曜日]