
五感の中での嗅覚の役割については普段あまり考えることはありません。しかし、嗅覚は視覚などの情報と違って直接脳神経に届き、物事の最終決定には大事な役割をしていると言われています。さらには今回のHPF展で展示されている過去の事象についても、プルースト現象と言われている記憶を呼び覚ます効果もあるとされています。今回このワークショップではパフューマーの楠尚子氏を迎え、香りからくる参加者自身の記憶と認識さらには新しい発見について体験してもらいたいと考えています。
◎講師
楠 尚子 Naoko Kusunoki | 調香師・嗅覚アーティスト
大学で国際政治とグラフィックデザインを学んだ後、大学院にてコンテンポラリーアートにおける嗅覚表現 を研究。香りを芸術の領域でいかに位置づけ、表現し得るかを探究している。既製品に依存せず調香を行う 専門ブランド「YOUR EXCLUSIVE」を創設し、実践と研究を往還しながら活動を展開。展覧会においては 香りの創作のみならず、多様なメディアを通じて嗅覚の可能性を提示している。東京と京都を拠点に活動。 ラリー・シャイナー著『においの芸術』翻訳者。
2025年11月11日[火曜日]